なぜ、エクセル研修では、ショートカットキーのトレーニングを重視するべきなのか

エクセル作業では、主要な操作のほぼすべてを、マウスを使わずショートカットキーだけで行うことが可能です

ショートカットキーのトレーニングにより、研修受講者のエクセル作業の速度を3倍程度には引き上げることが可能です。
また、高度なスキルを習得させる場合も、習得効率を上げるための事前準備としてショートカットキーのトレーニングを提供することは、非常に効果的です。
ショートカットキーのスキルは、誰でも習得可能です。

弊社のショートカットキー研修では、「ショートカットキーの情報を知識として提供する」というだけで終わりにしません。
キーボードを見ないでも半ば無意識にスラスラと文字入力をできる「タッチタイピング」のスキルのように、キーボードを見ないでも半ば無意識にスラスラとショートカットキーを駆使してエクセル業務を行えようになるところまでトレーニングを施します

弊社のトレーニングの中でも、研修実施後の満足度がいちばん高いものは、ショートカットキーのトレーニングです。

エクセルショートカットキーのトレーニングを一刻でも早く行いたい3つの理由

エクセルスキルの中で、極めて重要であり、かつ、できるだけ早く習得したいものは、ショートカットキーのスキルです。
それは、以下の3つの理由からです。

  1. ショートカットキー自体が有効なスキルだということ
  2. 高度なスキルの習得は、ショートカットキーを習得してからのほうが格段に早く効率的だということ
  3. 受講生のレベルを問わず習得可能なスキルだということ

以下で、これらについて詳しく説明します。

理由1. ショートカットキー自体が有効なスキルだということ

ショートカットキー自体、即効性があり、非常に有用なスキルです。

マウスなしでほぼショートカットキーだけでパコソン作業をできるようになると、エクセル作業にかかる時間を1/3-1/5程度に短縮できます
つまり、ショートカットキーを習得させるだけで、従来と同じ時間で、3倍-5倍の作業をこなせるようになります

理由2. 高度なスキルの習得は、ショートカットキーを習得してからのほうが格段に早く効率的だということ

高度なスキルの習得は、ショートカットキーを習得してからのほうが格段に早くかつ効率的です。

PC作業のスピードが3倍程度あがるということは、練習効率が3倍になるということです。
練習効率が3倍になるということは、ショートカットキーを習得させたあとならば、同じ演習をさせても、3倍の速度で習得できるようになるということです。

高度なスキルを学ぶための事前準備として、ショートカットキーの習得は最適です。

理由3. 受講生のレベルを問わず習得可能なスキルだということ

ショートカットキーのスキルは、純粋に身体的で、誰でも習得できるものです。
したがって、抽象的思考力や業務に関わる専門知識を事前に必要としません。
この点は、キーボードを見ないでも半ば無意識にスラスラと文字入力ができる、「タッチタイピング」のスキルと同様です。

「タッチタイピング」ができるかどうかがそのスタッフの生産性やPCスキルの伸びしろに大きな影響を与えていることは言うまでもありませんが、ショートカットキーのスキルも、それと同様に、そのスタッフの生産性やPCスキルの伸びしろに大きな影響を与えます。


以上から、スキル向上のための全体的な設計としては、早期にショートカットキーを習得させ、思考力を伴うようなやや高度なPCトレーニングはその後に行うというのが適切な順序と言えます。

PC操作への熟練度合いが生む演習効率の差について、たとえ話を使ってお話します

PC操作能力と、高度なスキル獲得、抽象的思考力向上の関係について述べます。
一般に、PC操作能力が高い人ほど、高度なスキルの獲得、抽象的思考力の向上は早くなります。

これは、手法についての情報を知識として得たあと、実践に落とし込んで体験するときの回転率が高まるからです。

以下では、器用な人と不器用な人とでの、演習効率、熟達度の違いについて喩え話を使って述べます。

たとえば、「木工家具を作る」という演習であったとしたら...

たとえば、木工家具を制作する場合であれば、手先が器用か不器用かということは、「実習をやり抜く体験を得られるか」、あるいは、「そもそも演習をやりきれるか」という実習での経験の差として如実に顕れます。

同じ時間をかけて演習を行ったとしても、「手先が器用」な受講生であれば用意された実習時間内で複数回の成功体験を得て、スキルがしっかり心身に定着します
「実習時間で十分に学びを得たあと、心身を休めつつ全体を振り返る」といったことをする余裕も生じます。 (下図、左側)

一方、「手先が不器用」な受講生の場合はどうなるでしょうか。
「手先が器用」な受講生と同じ時間をかけて同じ演習を行ったとしても、用意された実習時間では足りず、成功体験を得ることはできないかもしれません。
成功体験を得ることもあるかもしれませんが、「手先が器用」な受講生とは、その量も質も異なります。
結果、心身に余裕のないまま演習を終え、ひどい場合は、「実習では、挫折を味わった。苦手意識だけを刷り込まれた」というだけで終わってしまうかもしれません<。 (下図、右側)

同じ演習でも、実習者の「手先の器用さ」で成果が変わる

同じ演習でも、実習者の「手先の器用さ」で成果が変わる

たとえば、「編み物をする」という演習であったとしたら...

「木工家具」ではピンとこないようでしょうか。
であれば、たとえば「編み物」の喩えはいかがでしょう。

私は、「3時間のワークショップ内の時間で、3種の毛糸を使ってアクセサリーストールを作りましょう」というワークショップに参加したことがあります。

設計図は渡されて、構造は理解できました。基本動作についても、事前説明がありました。
しかし、私には、編み物の経験はありませんでした。

当然ですが、大苦戦しました。

アクセサリーストール完成

アクセサリーストール完成(なんとかやり切りました)

成果物のアクセサリーストールをつけてみました

成果物のアクセサリーストールをつけてみました

最終的には、なんとか自力でやりおえましたが、大変な苦労でした。

「いちおう、やってみた。やりきった」という感想は抱けました。
しかし、「明日、再現できるか?さらに応用して何か別のものを作れそうか?」と言われれば、その答えは、ノーです。

ところで、私の(すでに離別した)奥さんはもともととても手先が器用な人で、編み物にも慣れている人でした。
楽しそうにどんどん作業を進め、早々に作業を終えると、あとの時間は、ゆるやかに遊んでいました。

彼女にとっては、基本的な内容だったけど、それでも、よい学びにもなったようです。

一方、身体的な準備が整っていなかった私にとっては、抽象的思考力、構造把握に要求される能力が高く、工程も多く、とても、一回の経験でモノになるようなものではありませんでした。

もしもこれが会社で提供されたビジネス研修で、「さあ、あのワークショップで習ったはずのスキルを使って、さっそく仕事で成果を出してくれ」とでも言われたとしたら...申し訳ないですが、私としては、「すいません、ちょっと無理です」と言うよりないです。


手工業であれば、手先が起用かどうかということの差は、現実に生み出される製品の品質や数量という形で如実に現れます。
「製品の品質や数量」という以前に、「製品を完成させることができない」「技術取得のための訓練にも耐えられない」という形でその差は明らかになります。
さきほどの「編み物」の例では、私はなんとか手持ちのスキルをフル動員してやりとげることができました。
ですが、やりきることができず挫折してしまった可能性もありました。

パコソン作業にかかる訓練でも、同様です。
PC作業では見た目にはその差は現れにくいですが、現実に大きな生産性の差を生み出しているのはPC操作能力です。

作業を高速に行えるだけの準備が整っているかどうかで、同じ時間を与えられて演習を行ったとしても、その時間の過ごし方、得られるスキルの質はまったく変わってしまうのです。

以上のとおりですので、PCスキルの研修では、「PC操作能力」、すなわち、「タッチタイピング」は当然にできるとしても、パソコン作業のスピードを3倍-5倍に強化できる「キーボードショートカット」のスキル習得を、その効率を増すための先行投資として行うことを強くおすすめします。

研修事例

パソコン汎用ショートカット研修法人導入事例

パソコン汎用ショートカット研修導入事例
https://www.exvba.com/jirei_kantoshiroari.php

法人研修事例です。
本記事に紹介した事例では、一般事務スタッフを8名から6名に削減。定時退社を実現させ、年間で36.3%、1,125万円の経費削減効果を実現しています。
スタッフに施した研修は、ショートカットキー研修だけです。

サポートスタッフ2名減による本給削減額、残業代削減額を合わせて、 年間1,125万円の削減効果

サポートスタッフ2名減による本給削減額、残業代削減額を合わせて、 年間1,125万円の削減効果


本研修参加者の一部に対してエクセルマクロ研修を追加で実施し、これでも成果を出しています。

エクセルマクロ研修で成果を出した方のうち一人はショートカット研修参加前は人差し指でしかパコソンを操作できない程度のスキルでしたが、ショートカットキー研修受講後、エクセルマクロ研修にも耐えうるスキルレベルに短期間で到達しました。

Windows、エクセルショートカット研修受講生の成長の様子(グラフ)

Windows、エクセルショートカット研修受講生の成長の様子(グラフ)
https://www.exvba.com/winxls.php#graph

類似研修での、研修受講生の受講後の成長の様子のグラフです。

以下の4つのグラフからも分かるとおり、研修受講後、参加者のPC操作スピードは概ね3倍程度になります。
(1日1回、10分程度のトレーニングを必要とします)

スコア33点→109点。18.2秒かかっていた作業が、5.5秒で終わるように! (小川コメント: 典型的な向上の例です。効率が3.3倍あがっています)

スコア33点→109点。18.2秒かかっていた作業が、5.5秒で終わるように!
(小川コメント: 典型的な向上の例です。効率が3.3倍あがっています)


スコア26点→104点。23.1秒かかっていた作業が、4.8秒で終わるように!

スコア26点→104点。23.1秒かかっていた作業が、4.8秒で終わるように!
(小川コメント: この人はすごくPC操作が苦手だったのですが、1ヶ月で劇的に向上しました。効率が4.8倍あがっています)


スコア75点→173点。8.0秒かかっていた作業が、3.5秒で終わるように!

スコア75点→173点。8.0秒かかっていた作業が、3.5秒で終わるように!
(小川コメント: もともとかなりデキる人だったのですが、それでも2倍以上効率があがっています)


スコア38点→149点。15.8秒かかっていた作業が、4.0秒で終わるように!

スコア38点→149点。15.8秒かかっていた作業が、4.0秒で終わるように!
(小川コメント: この人は、普通レベルからのスタートでした。効率3.9倍アップです)


上に示した4つのグラフで得られた結果を以下にまとめました。
ショートカットキー研修の成果を想定する際の目安としていただければと思います。

新人研修で4名に実施したショートカットキー研修の成果まとめ

新人研修で4名に実施したショートカットキー研修の成果まとめ

「PC操作スピードは3倍になる」ということは、単純に言えば、同じ時間で挙げられる成果の分量が3倍になり、研修中に同じ時間演習を行っても、3倍の密度で学習し成長していけることになります。
これにより、高度な技術を習得させる研修でも、通常であれば3日程度かかる研修内容を2日に圧縮して習得できるようになる等の効果を得られます


以下は、公開講座参加者33名に研修を施して得られた成果のグラフです。

受講当日と受講1ヶ月後でのスコアの違いを調べました。
グラフ内で、青い棒が受講当日のスコア。緑の棒が受講1か月後のスコアを表しています。
平均で3.3倍のスコアの伸びを示しています。

受講生33人の、受講当日と受講1ヶ月後でのPC作業効率スコアの違い

受講生33人の、受講当日と受講1ヶ月後でのPC作業効率スコアの違い

Windows、エクセルショートカット研修受講生の声

Windows、エクセルショートカット研修受講生の声
https://www.exvba.com/winxls.php#voice

類似研修での、受講後1ヶ月程度した段階での研修参加者からのフィードバックです。
(ひとつ上に紹介したものと同じページですが、ページ内リンクで別の場所を示しています)

公開日時: 2021/06/29 14:30