「優秀である」とは、「扱いやすい」ということでもある

誰かがあなたのことを「優秀だ」と評したり、「優秀な人とは、こういう振る舞いをする人です」とあり方について指南したりしているのを見かけることがあります。

「優秀である」とは、誰かにとって、「扱いやすい」ということです。

たとえば、「研修を受講するときには、いちばん前の正面の席に座るといちばん良い。なぜなら、講師のエネルギーを最大限に受け取れるからだ」といった講師の話に惑わされて、「研修を受講するときには、必ず、いちばん前の正面の席に座る!」と決めている受講生を見かけます。

そのとき、講師からすると、「この受講生は、優秀だ」ということになります。

この「優秀だ」には、「扱いやすい」、もっと黒い言い回しをすると「支配しやすい」受講生だというニュアンスが含まれます。

支配される側も、望まれる行動を取ろうと心がけているうちに、半ば無意識にその講師の影響が強くなり、支配されます。

以前も紹介した「トレンド」です。


人間の性質上、これは仕方ないです。


この話には、スッキリしたオチはありません。

ひとつひとつの言葉、行動には、一面を見ているだけでは気づけないような複数の側面があります。
そのすべてに同時に気づき意識を向け続けることはできませんが、複数の側面があることに気づくことはできます。
そして、複数の側面があることに気づけたならば、そのうちの気づける範囲のニュアンスに気づくことができます。
  • あなたの上司は、どのような人を「優秀」としていますか。
    その言葉に、どれだけの「ニュアンス」が含まれているでしょうか。

    少し時間をとって気づいてみてください。
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