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「人は一日に60,000回思考する」とも言われます。
数字はともかく、「起きている間はひっきりなしに思考している」というくらいの理解でも良いでしょう。

この思考は、録音して何度も聞き直したラジオ番組の録音を頭の中で再生しているようなものです。
ほとんどのものには新しい気づきはありません。

頭の中での「再放送」を止めてみましょう。

まずは、「再放送」に気づいたら、手元にボリューム調整のレバーをイメージして、そのレバーを使ってボリュームを下げてみます。
可能な限りで良いです。
そのときどんな感じがするか、少し観察してみてください。

次に、スピーカーをイメージして、その置き場所をより遠くにしてみましょう。
これも、可能な限りで良いです。
ここでも、そのときどんな感じがするか、少し観察してみてください。

最後に、再生デバイスのスイッチをオフにしましょう。
このときイメージするのはスマートフォンのようなスイッチをオフにするまでの手続きが多いものではなく、古典的なラジオのような、すぐにスイッチをオフにできるもののほうが良いです。
ここでも、そのときどんな感じがするか、少し観察してみてください。

それでも「再放送」が終わらないようであれば、イメージの中で、再生デバイスを遠くに放り投げてしまいましょう。
放送内容が気に入らないならば、二度と再生できないように、水に浸けてしまってもよいかもしれません。


こうして静寂を手に入れたならば、その感覚を少し楽しんでみてください。

「思考することもしないことも自分で選択できる」ということに気づけば、そのうえで新しい選択ができるようになります。