AIを自在に活用できる人が有する「2つのタイプの知識」
There are two types of knowledge. One is knowing a thing.
The other is knowing where to find it.
一つは事柄そのものを理解していること、もう一つはその知識をどこで探すことができるかということ。
これは僕が初心者向けのプログラミング講座でしばしば引用する、サミュエル・ジョンソンの言葉です。
知識には二つの種類が存在します。
一つは事柄そのものを理解していること、もう一つはその知識をどこで探すことができるかということです。
「プログラミングができる」と聞くと、多くの未経験者は「全ての知識が頭の中にあり、その全てを使ってコードを書いているのだろう」と想像することでしょう。
しかし、それは誤解です。
実際のところ、完璧に頭の中に入っている知識はそこまで多くはありません。
プログラミングに関する知識をその程度によって分類するとすれば、そのレベルは以下の3つに分けられます。
1. 参照なしでコードを書ける
2. サンプルコードを見てすぐに適用できる
3. 調査すれば自信を持ってコードを書ける
初めのレベルは、まるで自然に呼吸をするかのようにスムーズにコードを書ける状態を示します。
二つ目のレベルは、似たような実装を何度も経験したことから、パターンについての記憶があり、サンプルコードを見た瞬間に「これなら自分のコードに使える」と判断できる状態を示します。
そして、最後のレベルは、過去に読んだ資料などから新しい方法を学び、「これなら自分でもできる」と自信を持つことができる状態を示します。
AIの進歩により、特に2番目と3番目のレベルの知識を持っていれば、瞬時にコードを書けるようになりました。
ChatGPTが出てきてあと、これを活用して、ローマ字入力用のタイピング練習アプリを作りました。
これを作って最初にリリースするまでにかかった時間は、実質10時間ほどです。
https://forum.pc5bai.com/work/typing/
その2年前にも、似たようなコンセプトのアプリを作っています。
こちらは、親指シフト入力練習アプリ。
他の仕事をしながらではありましたが、2ヶ月ほどかかっています。
当時とはパフォーマンスは比べ物になりません。
https://forum.pc5bai.com/work/oya/app/
2ヶ月の仕事が10時間になったのはなぜでしょうか。
もちろん、僕自身の1、2、3のレベルのスキルが2年前と比べて格段に向上しているということもあります。
しかし、その上で、AIの力を借りることにより生産性が大幅に向上したことは間違いありません。
タイピング練習ソフトを書いたのはほぼ2年で、親指シフトアプリを作った当時のことはうろ覚えでした。
ですが、「当時書いたコードのどこを探せば似たような機能について書いた部分があるか」という知識と、「こんなことをしたいんだけど」とAIに問うて得られるサンプルコードを評価し適用する力だけでここまで短時間でやり終えられました。
1番目の「参照なしで書けるコードが増えた」ということも重要ですが、特に指摘したいのは、2番目と3番目のレベルの知識の価値が増したことです。
「調べれば分かる」というレベルの知識が豊富にある人にとっては、AIは、サポート強烈なサポートになります。
「だいたいこんな感じのコードが欲しい」と適切に指示すれば、AIは、ふさわしい(またはほぼふさわしい)コードをすぐに出力してくれます。
一部理解出来ない記述があったとしても、「ここはどういう趣旨の構文ですか」等と聞けば教えてくれます。
細かい作業もいとわずやってくれます。
まるで、自分より技術力が上のアシスタントに支援してもらっているかのようです。
改めて述べると、AIを活用できる人が有する知識とは、以下の2つのものの組み合わせです。
・一つは事柄そのものを理解していること
・もう一つは、その知識をどこで探すことができるかということです。
このうちの後者を2つに分解すると、以下の3つとなります。
1. 参照なしでコードを書ける
2. サンプルコードを見てすぐに適用できる
3. 調査すれば自信を持ってコードを書ける
これらのスキルは、同時に高めるものです。
2番目のレベルのものを、経験の蓄積の中で1番目のレベルにひきあげる。
3番目のレベルのものを、経験の蓄積の中で2番目のレベルにひきあげる。
そして、日ごろから興味関心に従って情報を収集し、3番目のレベルの知識を増やす。
プログラミングに限らず、多くの分野でこういう学習方針の重要性はより高くなってきたと感じています。
The other is knowing where to find it.
一つは事柄そのものを理解していること、もう一つはその知識をどこで探すことができるかということ。
これは僕が初心者向けのプログラミング講座でしばしば引用する、サミュエル・ジョンソンの言葉です。
知識には二つの種類が存在します。
一つは事柄そのものを理解していること、もう一つはその知識をどこで探すことができるかということです。
「プログラミングができる」と聞くと、多くの未経験者は「全ての知識が頭の中にあり、その全てを使ってコードを書いているのだろう」と想像することでしょう。
しかし、それは誤解です。
実際のところ、完璧に頭の中に入っている知識はそこまで多くはありません。
プログラミングに関する知識をその程度によって分類するとすれば、そのレベルは以下の3つに分けられます。
1. 参照なしでコードを書ける
2. サンプルコードを見てすぐに適用できる
3. 調査すれば自信を持ってコードを書ける
初めのレベルは、まるで自然に呼吸をするかのようにスムーズにコードを書ける状態を示します。
二つ目のレベルは、似たような実装を何度も経験したことから、パターンについての記憶があり、サンプルコードを見た瞬間に「これなら自分のコードに使える」と判断できる状態を示します。
そして、最後のレベルは、過去に読んだ資料などから新しい方法を学び、「これなら自分でもできる」と自信を持つことができる状態を示します。
AIの進歩により、特に2番目と3番目のレベルの知識を持っていれば、瞬時にコードを書けるようになりました。
ChatGPTが出てきてあと、これを活用して、ローマ字入力用のタイピング練習アプリを作りました。
これを作って最初にリリースするまでにかかった時間は、実質10時間ほどです。
https://forum.pc5bai.com/work/typing/
その2年前にも、似たようなコンセプトのアプリを作っています。
こちらは、親指シフト入力練習アプリ。
他の仕事をしながらではありましたが、2ヶ月ほどかかっています。
当時とはパフォーマンスは比べ物になりません。
https://forum.pc5bai.com/work/oya/app/
2ヶ月の仕事が10時間になったのはなぜでしょうか。
もちろん、僕自身の1、2、3のレベルのスキルが2年前と比べて格段に向上しているということもあります。
しかし、その上で、AIの力を借りることにより生産性が大幅に向上したことは間違いありません。
タイピング練習ソフトを書いたのはほぼ2年で、親指シフトアプリを作った当時のことはうろ覚えでした。
ですが、「当時書いたコードのどこを探せば似たような機能について書いた部分があるか」という知識と、「こんなことをしたいんだけど」とAIに問うて得られるサンプルコードを評価し適用する力だけでここまで短時間でやり終えられました。
1番目の「参照なしで書けるコードが増えた」ということも重要ですが、特に指摘したいのは、2番目と3番目のレベルの知識の価値が増したことです。
「調べれば分かる」というレベルの知識が豊富にある人にとっては、AIは、サポート強烈なサポートになります。
「だいたいこんな感じのコードが欲しい」と適切に指示すれば、AIは、ふさわしい(またはほぼふさわしい)コードをすぐに出力してくれます。
一部理解出来ない記述があったとしても、「ここはどういう趣旨の構文ですか」等と聞けば教えてくれます。
細かい作業もいとわずやってくれます。
まるで、自分より技術力が上のアシスタントに支援してもらっているかのようです。
改めて述べると、AIを活用できる人が有する知識とは、以下の2つのものの組み合わせです。
・一つは事柄そのものを理解していること
・もう一つは、その知識をどこで探すことができるかということです。
このうちの後者を2つに分解すると、以下の3つとなります。
1. 参照なしでコードを書ける
2. サンプルコードを見てすぐに適用できる
3. 調査すれば自信を持ってコードを書ける
これらのスキルは、同時に高めるものです。
2番目のレベルのものを、経験の蓄積の中で1番目のレベルにひきあげる。
3番目のレベルのものを、経験の蓄積の中で2番目のレベルにひきあげる。
そして、日ごろから興味関心に従って情報を収集し、3番目のレベルの知識を増やす。
プログラミングに限らず、多くの分野でこういう学習方針の重要性はより高くなってきたと感じています。
- あなたが得意とする領域での以下の3つの知識の使い方と比べてみてください。
1. 参照なしでコードを書ける
2. サンプルコードを見てすぐに適用できる
3. 調査すれば自信を持ってコードを書ける
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こういった勉強法などについてガッチガチに語ったコラボセミナー音声教材があります。
https://forum.pc5bai.com/lesson/course/44/
講演から質疑応答までのすべてのテキスト起こしもついています。
8万8千字程度、A4コピー用紙145枚分。
ちょっとしたビジネス書くらいの分量です。
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