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インターネット上でユーザーの過去の行動履歴に基づいて、アルゴリズムが情報をフィルタリングし、個人化された情報空間を作り出す現象のことです。

これは主に検索エンジンやSNSのニュースフィードで顕著に見られます。
例えば、Googleで検索をする際、あなたの過去の検索履歴や閲覧履歴に基づいて検索結果が調整されます。
また、FacebookやInstagramのタイムラインも、あなたが「いいね」をしたり、よく見ているコンテンツに基づいてカスタマイズされています。

フィルターバブル現象により、以下のような問題が生じる可能性があります：

1. 情報の偏り: 自分の興味や信念に合致する情報ばかりに触れ、異なる視点や新しい情報に接する機会が減少します。
2. 視野の狭窄: 自分の既存の関心事以外の情報が目に入りにくくなり、世界の見方が限定的になる可能性があります。
3. 偏見の強化: 自分の既存の考えを支持する情報ばかりに触れることで、偏見が強化される可能性があります。
4. 新しい発見の機会損失: 予期せぬ情報との偶然の出会いが減少し、新しい興味や発見の機会が失われる可能性があります。

なお、「フィルターバブル」という言葉は以下のような意味を持ちます：

1. 「フィルター」(Filter)
- 意味：ふるい、濾過装置
- 説明：特定の基準に基づいて、情報や物質を選別する仕組み
- 比喩的な意味：情報を選別し、特定のものだけを通す仕組み

2. 「バブル」(Bubble)
- 意味：泡、閉じた空間
- 説明：外界と隔離された、限られた空間や状態
- 比喩的な意味：特定の情報や見方に囲まれた状態

これらを組み合わせた「フィルターバブル」は、個人化されたフィルターによって作り出された、閉じた情報空間を比喩的に表現しています。

フィルターバブル現象は、オンライン上のほぼすべてのプラットフォームで起こりうる問題です。

例えば：

- 検索エンジン: 個人の興味に基づいてカスタマイズされた検索結果を表示
- SNS: ユーザーの好みに合わせてニュースフィードやタイムラインをカスタマイズ
- ニュースサイト: 閲覧履歴に基づいて記事を推薦
- Eコマースサイト: 購買履歴に基づいて商品を推奨

フィルターバブルから抜け出すためには、意識的に多様な情報源に触れ、自分の興味や視点を広げる努力が必要です。
以下のような対策が考えられます：

- 複数の検索エンジンを使用する
- たとえば、GoogleやYahooばかりでなく、DuckDuckGoなども併用する
- ニュースを様々なメディアから取得する
- 僕自身は、有料版海外ニュースサイトもよく利用しています
- ひとつのサービスに対して、複数のアカウントでログインする
- Google, Youtube や Amazon などは、利用履歴のないアカウントでも見ることがあります
- プライベートブラウジングモードを活用する
- 過去の履歴の影響を受けない表示になります


「フィルターバブル」には、興味指向に沿ったコンテンツについては自分で探す手間が省けるので良いと言えばよいのですが、自分の世界を狭めてしまうという欠点も同時にあります。

一方、図書館や大型書店を歩いたときの「世の中には、こんなジャンルがあるのか」、「こんな本が売れているんだ」といった新たな驚き、新たな興味関心が生じにくくなるという点が欠点です。

新鮮な気づき、新たな選択の機会を失うことは、より楽しく人生を生きるための気づく力、選択肢を失うことでもあります。

ときには、自分の興味とは異なる分野の情報を意図的に探索してみるのも良いでしょう。

そして、自分がどのようなフィルターバブルの中にいるか、今一度考えてみましょう。
気づかなかった偏りや、新たな興味の種が見つかるかもしれません。