ITスキル習得を阻害する「宗教的錯覚」

前回は、『ビジネススキルの「高速上達のための手順」』ということで、以下の3つのポイントを挙げました。

1. 「基本のパターン」を学ぶ
2. 「基本のパターン」に基づいた演習をする
3. ひたすら実践する

ビジネススキルの「高速上達のための手順」
https://forum.pc5bai.com/tips/longshot/790c4550-2af8-427d-b5c9-ae9eb160110b/


この中で、「基本のパターン」を学ぶというのが最初に挙げられています。

これは何かというと、以前に書いた「メンタルモデル」を構築するということです。

「メンタルモデル」とは、心理学用語で、人がその内側に有している世界観のことです。

人は、現実を解釈して未来の出来事や状況を予測するために、自分の中に「地図」を持っています。
そして、その地図に従って世界を解釈します。

メンタルモデル
https://forum.pc5bai.com/tips/longshot/6e354640-7d78-43f1-bfc1-2e3b23afc50c/


ここでおもしろいのは、「メンタルモデル」が異なる人には、「同じ現実が、まったく違って見える」ということです。

「こういうやり方をしているのであろう」という思い込みは、その人の科学的解釈であり、科学的解釈とは、そのものが宗教的信仰でもあります。

「科学」への信仰:「私が真実とみなすもの」と、「あの人が真実とみなすもの」
https://forum.pc5bai.com/tips/longshot/294795cb-5404-4051-a250-68f65fd4fee6/


地球は球形だと思っている人と、地球は平面だと思っている人とでは、同じ「太陽が東から出て西から沈む」といった自然現象を見ても、それへの解釈は異なります。
解釈が先行している限り、観察から新しい発見を得て意識的な革新を得ることはありません。


「エクセル作業」とか「文章作成」とかでも同じことが言えます。

ある人は、「DPR」とか「パラグラフ・ライティング」といった価値観を学び、受け入れている。
別のある人は、そんな見立て方は知らない。

そのとき、エクセル作業なり、文章のライティングなりを上手にできる人がやっている仕事を見ても、見えるものは異なります。

「パソコン操作は基本的にショートカットを使う」という価値観の人と、「ショートカットなんて使ったことはない」という人とでも、同じショートカット操作が違って見えることすらあります。

そのショートカット操作が、ある人には当然ショートカットを使っているように見えても、別のある人には、驚いたことに、マウスを使っているように見えたりすらします。


「思い込み」によって、世界はまったく変わって見えてしまいます。

「思い込み」を変えないままで、間違った演習をくりかえし、間違った実践をしていたとしても、成果はほとんど得られません。
それどころか、間違った価値観をますます強化させ、新しい価値観を受け入れることをよけいに難しくしてしまいます。


効率よく学び、上達するには何が必要か。

1. 「基本のパターン」を学ぶ
2. 「基本のパターン」に基づいた演習をする
3. ひたすら実践する

上記の3つのうちの1つ目、「メンタルモデル」を更新することがいちばん大切です。
  • 「メンタルモデル」を更新するための方法として、あなたが思いつくものを挙げてみてください。
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